返済総額を算出決める


返済計画を立てる上で重要なことはいくつかありますが、案外ポカをしやすいのが「返済総額の把握」です。
これを失敗すると後々厳しい目に遭うので、慎重に割り出しましょう。
住宅ローンの返済計画を立てる際、月々の支払額や返済期間を定めることになりますが、それは前もって返済総額を算出するところからスタートします。
たとえ払うのかが明確でなければ、これらの計画は立てられません。
たとえば、トータル3000万円払うのであれば、現在の収入が月30万円だから、その3割を返済に割り付けるとして、9万円×12ヶ月で一年108万円。
大体30年ほどかけて支払って出向く、といった目処が立ちます。
このように、目安として総額どれくらいの支払いが必要かという点がわかれば、計画は簡単に立てられるのです。
ただ、住宅ローンの返済総額というものは、ほぼ算出が厳しいケースもあります。
というのも、確定していない費用も少なからずあるからです。
最も顕著な例は、金利です。
返済するにあたり、完全固定型を選べば、金利は返済まで一切変化しませんが、そうでない場合は、一定期間を過ぎると金利推移に変化が見られます。
その金利推移の動向も、予測するしかありません。
従って、返済計画も、ある程度の期間を過ぎると予測的要素が含まれてしまいます。
また、返済総額は、単純な土地代や建もの代だけではなく、オプション費用や諸経費、諸雑費がかかります。
諸費とどのつまり「契約書費用」や「登記費用」など、固定費用がほとんどなので割り出し易いのですが、雑費やオプション費用は不明瞭だったり変動したりします。
これらをどのように取り扱うかが、返済計画においては重要なのです。

月々の支払い額と返済期間の設定


ある意味返済計画の肝となるのが、支払い金額の配分と返済期間の設定です。
これらが決まれば後は返済していくだけですから、返済計画における最大のキモです。
支払額の配分と返済期間を決定するにあたっては、当然ながら住宅ローンを組んだ家族の収入が重要となってきます。
ただ、それだけがポイントではありません。
たとえば、その収入を得ている人の年齢、職業なども重要となります。
基本的に、住宅ローンの返済計画を立てる際には、退職前に返済が取り止めることを前提にして期間を決めます。
たとえば、定年が65歳で、現在30歳の場合は、35年の返済期間を限界点として考えます。
退職後も年金等で収入は得られますが、収入が激減するケースも多いので、取り敢えず収入があるうちに完済するのが通念です。
従って、購入時点で幾つか、いつ定年かということも、実に重要なのです。
収入の変動やボーナスも練り上げる必要があります。
現在の収入が月30万として、それが将来的にどうなるのかということは、公務員やサラリーマンであれば、ある程度は予測が立てられます。
勿論、出世出来るかどうか、あるいはその仕事に一際従事出来るかという問題もありますが、その時々の平均的な年収や、その会社の事例にあわせ、収入を変動させながら返済の額を算出するのが一般的です。
そのため、ある程度の期間支払額を固定として、その後収入に応じた変動を通じて出向くという返済方法が選べることも多いようです。
また、金利推移との兼ね合いもあります。
金利推移が上昇すれば、その分元金の返済額を切り落とし、返済額を一定にするのが一般的ですが、場合によってはそれによって返済期間が延び、定年に間に合わなくなる可能性もあります。
そういったケースでは、返済額自体を繰り返すことも視野に入れておく必要があります。

返済負担率を決める


月々の返済を決定するにあたって、どれくらいの額を設定すれば生活水準が保てるかということは、住宅ローンを組むときの難題といえます。
仮に払い過ぎてしまえば生活がしんどくなりますし、足りなければ支払い期間が延び、その分住宅ローンを返済する期間が長くなってしまいます。
また、固定型ではなく変動型のプランで支払って出向く場合は、金利推移の変動によって、金利が上昇する可能性も否定できません。
できれば支払い期間は少ない方がリスクは少なくて済みますが、とにかく誰もが生活レベルは持ちたいところですね。
従って、絶妙な設定というものが求められてしまう。
収入の中の返済額の割合を「返済負担率」といいますが、月々の返済額を決める場合、この返済負担率を何%にするかという点が重要になってしまう。
たとえば、年収600万円の人が、年間返済額を200万円に設定したとください。
この場合、返済負担率は200万円/600万円=33%となります。
一般的に、返済負担率の数字で妥当といわれる範囲は、25~35%です。
35%以内であれば生活水準を確保できる、という見方がなされています。
年収600万円の場合は、210万円以内の返済を年間に行なうことで、生活レベルを落とさずにすむという考えになります。
この場合、月々に換算すると、月収50万円のうち16.5万円を払い、残りの33.5万円で生活を扱うということになります。
やはりこれは単純計算で、実際にはボーナス等も絡んでくるため、ある程度微調整は必要ですが、目安としてはこんなところです。
金利推移の変動を考慮する場合は、35%からある程度余裕を持った数字で設定しておくと良いでしょう。

一部繰上返済は慎重に


住宅ローンの返済方法の一環として、一部繰上返済というものがあります。
一部繰上返済とは、月々の支払いとは特別まとまった返済を行うと言うもので、基本的には、ボーナスなどのまとまった収入が発生した場合に行います。
一部繰上返済には、「期間短縮型」と「返済額軽減型」の二つのタイプがあります。
期間短縮型というのは、まとめて返済をすることで返済期間を燃やすというものです。
一方の返済額軽減型は、返済期間はそのままで、月々の返済額を燃やすというタイプです。
とも、返済の負担を繰上返済によって鎮めるという意味では同じですが、実際には双方に特徴があるので、慎重にプランを選ぶ必要があります。
期間短縮型は、返済総額を燃やす上では有効な方法です。
返済期間が短縮出来るということは、すなわち金利推移の上昇による支払額の増加を抑制出来るということにもつながります。
やはり、金利推移は上昇することもあれば下降することもあるので、さほどリスクだけではないのですが、金利は急きょ急騰するケースがあるだけに、そのリスクを軽減するという意味では安全策ともいえます。
返済額軽減型の場合は、月々の負担が軽くなるため、生活に余裕ができます。
それまで随分捻出できなかった旅行費や交際費などが得られるので、日常に楽しみが加わるという意味では、精神的な余裕を生み出せるプランといえるでしょう。
住宅ローンは、長年付き合って出向くものです。
その付き合いの時間を速くするか、とにかく長い付き合いだからわざと少なくはせず、日々の生活を潤わせるか。
どちらを選ぶかは、本人次第でしょう。