木材の乾燥方法

木というものは、伐採して、木の皮を剥いで、そして直ぐに利用出来るというものではありません。

パッと見には、直ぐにだとしても利用できそうな感じがするでしょうが、ここで「乾燥」というひと手間を加えないといけません。

木は植物であって、生きているものですので、当然ながら水分をも必要としています。

木の内部には、水分が贅沢に染み込んでいるわけですね。

それをそのまま木材にしてしまったのでは、直ぐにカビが生えたり、虫害にあってしまったりするでしょう

乾燥は、たいへんたいせつなひと手間ですのです

木材を乾燥させるには、大きく分けて「天然乾燥」と「人工乾燥」の二通りの手法があります。

天然乾燥というのは、風通しがよくて、雨が直接当たらないように容易な屋根を設けた立地に積んでおき、自然の力・・・たとえば風や太陽の光等によって乾燥を行なう手法です。

自然のエネルギーだけを用いて乾燥させるので、含水率15%くらいまで乾燥させる為にはたいへん長い期間がかかってしまい、経済的効率は悪いですね。

一方、人工乾燥というのは、木材を乾燥屋内に置いて多様な要素をコントロールしながら行なう手法です。

正統派の手法は、蒸気を熱源にして熱風を送る蒸気式内部送風機型乾燥室です。

他に、100度以上の熱風を用いて乾燥させる「高温乾燥」という手法もありますし、50℃以下で除湿する「除湿乾燥」という手法、減圧下では平衡含水率が下がることを利用して減圧釜を利用する「減圧乾燥」、そして有機溶剤等を加熱した薬剤に接触させる「薬品乾燥」、高周波を生じる電極に木材を挟んで行なう「高周波乾燥」等もあります。

乾燥と言っても、これ程いっぱいの手法があるわけですね。

製材と板取り

山や森にはいっぱいの木が生えていますが、あれらの木々が木材になるまでの過程がお分かりでしょうか。

木材関係のお勤めに就いたことがあるかたでなければ、なかなかそういったところまでは、分からないのではないかとおもいます。

ちょっとした知識として、そういった事を知っておくのも良いのではないでしょうか。

まずは、山に生えている木を切り倒すわけですが、その原木をそのまま利用するこというのはわずかです。

初めに皮をはがすという作業があり、そして、板材や角材に切断したケースではいう製材作業を行ないます

昔は職人が製材をしていたものですが、近年は電動工具等で行ないます。

皮をはいだ原木を板材にするケース、年輪の目に対して、どういった角度で切り込みを投入するかによって、板の強度も違ってきますし、板外装の木目が異なってきます、。

年輪の目を断ち切断するように、年輪に対して直角に近い角度で切り出した板の外装にあらわれる木目を「柾目」と呼んでいます。

冬季の間に成長した部位を冬季目と言い、夏の間に成長した部位を夏目と言いますが、冬季目と夏目が交互になってほぼ平行にあらわれ、綺麗にそろった縞模様となってきます。

収縮や変形はわずかのですが、水分を透過させ易いという特徴を持っています。

柾目の板は、原木から20~30%くらいしかとれない上に、歩留まりが悪いので高額です

年輪の目に沿うように接線方向にカットした板の外装にあらわれる木目のことを「板目」と呼んでいます。

板目は柾目みたいに整った縞模様というのはならずに、不規則な曲線模様になります。

板目の板にはちゃんと裏表がありまして、切り出しの際に外辺部側に面していた方が表、中心部側に面していた方が裏ということになっています。

杢について

前回の記事で、柾目と板目に対して書きました。

おおよそのところは、お分かりいただけたのではないかとおもいます。

木材から板を切りだす際には、これら以外に、もう一つ「杢(もく)」と呼ばれるものがあります。

木目の紋様のことですが、特に装飾性が高く、美しいものを杢と呼んでいるのです。

杢は、原木の瘤の部位等、異常とも言える成長によって生じた局部的なねじれや、湾曲等を起こした箇所を切り出したケースに、稀にあらわれる柾目とも板目とも異なる複雑な模様のことですのですね。

幾らかの杢をご案内いたしましょう

「筍杢(たけのこもく)」は、言葉通り、筍を縦に割った時みたいに、中央部位が山形になった典型的とも言える板目の杢です。

木目がはっきりとしていて均整が取れている美しいものを指して筍杢と言います。

山杢と呼ぶケースもありますね。

「孔雀杢(くじゃくもく)」は、やはり言葉通り孔雀の羽根のような木目で、黒柿に稀に表れる杢です。

黒柿自体がたいへん希少ですので、そのなかでより一層孔雀杢となると、実にごくごく僅かしかあらわれないので、値段的にもすさまじく高額なものとなってきます。

「泡杢(あわもく)」もやはり言葉通り、泡のような小さな円形の模様が散らばってあらわれるものをいいます

同様に、円形の杢では「葡萄杢(ぶどうもく)」等もあります。

葡萄杢は、小さな円形の模様が連なって、葡萄の房がぶらさがっているように見えるから、この名前がついたのです

この杢は、バラ科の樹木等の根瘤に稀にあらわれる珍しい杢目で、希少価値が高いため、高級車のダッシュボード等に使用されています。

他にもまださまざまな杢があります。

木材に関心のあるかたは、調べてみるのも楽しいですよ。